【感想】『TRIANGLE-トライアングル-』 α β 見た
カロリー使いそうだなぁと思いつつ一気に見てしまったよね。
DVD見てからテーマが頭のなかで鳴り続けていて、どっかに置かないと生活に支障があるので書く。
以下、ネタバレ気にせず感想をつらつら。
あらすじなどは書かず、あくまで思ったこと。
- ままならないというか、「ハッピーだね(・∀・)b 」な終わりではなかったけど、サクラとアサダの成長物語として捉えるとしっくりくる。
- (キリ、ローズウッドの)愛によって子ども(サクラ、アサダ)が大人になる話。
キリとローズウッドの愛の違い
- 一番印象深かった部分。
- キリの滅私の愛
- キリの行動指針は全て「サクラのため」、だが相手のことを考えて本心を言わない。言えないヘタレとも言えるが。そんなヤツが「言葉にすること」を語る矛盾。まぁ惚れるよね。
- サクラが素直すぎるから、そういう風にいられたのかもしれない。
- ローズウッドの純粋な愛
- 「あなたのことは何でもわかる」は最初「ガキかよ」と思ったんだけど、考えてみたら(おそらく)アサダ、サクラと同世代なわけで、それを考えたらすげー大人だった。
- ローズウッドの行動指針もとことん「アサダのため」、キリと違うのはそれを相手に表現することに躊躇いがまるでないこと。それによってアサダがどう、とかじゃなくて。なんなら伝えたい気持ちは強い。
- すごく純粋で、(キリと比べたら)自分の気持ちを大切にした愛だと思った。
- これが男女の差なのか、年齢の差なのか、もともとの人間性の差なのか、相手の差なのかは分からないけど、とても印象的な違いだった。
- でもどちらにせよ愛する人と一緒になれて良かった。
- そういう人と一緒になれて、愛される側の2人も良かった。
- このカルテットはどの組み合わせでも妄想が捗る。キリとローズウッドの絡みをもっと見てみたい。
世代
- 多少の上下はあるだろうけど固まりとして。メインどころは 「イオタ、ゼータ→→→→キリ→ダイス→アサダ、ローズウッド、サクラ→クラルス、ジョンベル→リベット」 ってイメージ。
- 上にも書いたけど、ローズウッドがアサダとサクラと同世代に見えないせい(言い換えればキリとの差が分かりにくかったせい)でローズウッドの純粋な愛が傲慢に映りかねないなと思った。まぁ傲慢ではあるんだけど、その傲慢さを観客がどう受け取るかっていうところで、悪印象を与えかねないな、と。
- キリとローズウッドの年齢差がもっと(ビジュアル含めて)ハッキリ分かればローズウッドに対する違和感は少なかったのかもしれない。キャスト的に無理があるけども。
αとβ
- 補完しあう関係だけど、基本的にはαの謎解きをβでする感じ。
- 時系列が違う部分。→ キリのサクラへ送る歌のタイミング
- 心の声が聞こえる演出はβのみ。(αでも回想はあるけど。)
- αだけだとローズウッドの行動に必然性があまりない。βだけだとキリの行動がよく分からないかな?αから見たので自信ないけど。
演者(何様だよ的コメント付き)
- アルファ星の女王陛下 イオタ / 譜久村聖
- いい女王様っぷり。ゼータとの絡みはもっとふっきって良かったと思うけど、淡々とやる部分をあえて残すことで女王の余裕を醸してた、ともとれる。
- あまり感情を表に出さない役だしキツいこと言うシーンが多いんだけど、それでもゼータやサクラ、なんならαの民に対する愛が伝わってきた。
- 歌も地味に伸びてる。たぶんこれまで課題だった声量面で飛躍。
- ヴィータ星からの移民、中尉 キリ / 鞘師里保
- 少女漫画におけるヒーローの「ヤな奴」パターンのヤツ。
- 歌・(ダンスやしぐさを含めた)演技・殺陣どれも高レベル。文句なしのMVP。
- αでのクラルスとの絡みやβのアサダの妄想シーンは「コメディもイケるんじゃないか?」と思った。
- もともとそういうことするの嫌いじゃないタイプだと思うので、そっちももっと見たい。(他の人にシリアス担当任せて鞘師さんをおもしろ担当に、っていうのは「エース」感出ちゃって違和感あるだろうけど。どうにか。)
- アルファ星の姫 サクラ / 石田亜佑美
- なんかヤな書き方だけど「石田さんの中の姫的要素を集めました」って感じ。これまで騒がしい役が多かっただけにこういう役もできるのか、と驚いた。
- やっぱり主役3人は他のメンバーより演技してる。その人でない瞬間がない。カメラワークのおかげもあるだろうけど。
- 不安要素だった歌もレベルアップしてた。とくに高音域。けど上と比べるとどうしてもまだまだ。拙いのがいい方に転びうる役だったとは思うけど、「うっ」って瞬間がチラホラ。
- 市場の露天商 ダイス / 佐藤優樹
- ある程度役を選びそうではあるものの、声とリズム感が演技に良い影響を与えだした感じ。
- で、演技が歌にも良い影響を与えて、これからインフレ的に伸びていくんじゃないかっていう予想。
- オメガ星からの移民、スワスワ使い アサダ / 工藤遥
- めっちゃ少年。めっちゃ似合ってた。
- 歌は高音がキツそうな場面がけっこうあったんだけど、声質はマッチしてたと思う。キーが合ってない感じ。
- パレスの侍女、サクラ姫のご学友 ローズウッド / 小田さくら
- 声に感情をのせることに関しては別格。
- 上にも書いたけど、どうしてもアサダ、サクラと同世代に映らない。でもそれは愛している人とそうでない人との差として考えると自然ではある。
- リリウムの時もそうだけど、なんで愛を知っていることを違和感なく演じられるのか。「女」感がすごい。
- 舞台で見てないからかもだけど、演技自体は上手くはないと思う。声で得してるタイプ。
- 市場の露天商、ダイスの弟 ジョンベル & スワスワのクロエ / 尾形春水
- 誰と一緒に歌っても喧嘩しない素直でクリアな声質。こういう声好きだ。
- 演技面では過小評価されがちかと。棒っぽいのは声質の影響が大きいんじゃないかな(そこも含めて練っていけって話ではあるが)。普段のしゃべり方に近い自然なテンションの演技だったように思う。
- キリの部下 クラルス & スワスワのルーン / 野中美希
- 12期の中では一番輝いてた(ひいき目)
- 演技もできるとかこの人どこまでハイスペックなんやと。
- どっか界隈ではグーグーガンモとか言われてるけど声もいい。どっかで男役にも挑戦して欲しいところ。
- キリとの絡みは悶絶。ちょっと調子に乗るのもカワ。
- スワスワのリンディ / 牧野真莉愛
- スワスワのメイン。
- 人間役が無かったこともあって非人間的な無邪気さが良く出ていたと思う。感想難しい。。
- サクラ姫の従妹 リベット & スワスワのホップ / 羽賀朱音
- 一番の子どもという特性を遺憾なく発揮してた。演技や発声の拙さもいい方にはたらいてたかな。
- 「キリの本質に触れられたのもこの幼さあってのことだ」と自然に思えた。
- アルファ星の国王 ゼータ / 須藤茉麻
- 間違いなく今のモーニング娘。のメンバーでは誰もできない役。
- まぁ一人だけ年齢が離れていたってのが大きいだろうけど。
- 負け姿をコミカルにできるのは大きな才能だと思う。
- 現場、特に初期はもっっとウケてたハズ。
- イオタの演技に説得力があったのは間違いなく須藤さんのおかげ。
- 発音の癖が気になる箇所があったんだけど、治らないタイプな気がするので上手いカバー方法を発明して欲しい。
以上。好き勝手だらだら書いたけど大事なことを書き忘れていた。
面白かったです。
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